今回は、アド・シーズ 朝野とアド・シーズの校正担当オペレーターとの座談会をもとに構成したものです。
前回の、音でインクの乗りを判断するということには、 私もびっくりしてしまったが、今回も頼むよ
この場所、いつも僕のいる場所と空気が違って、 ただでさえ緊張しているのに、 そんな期待されると、よけいに緊張するじゃないですか
いつもと空気が違う?
ええ、僕たちがいる校正室は、 365日24時間、温度25度、湿度60%に保たれていますから
そうだった、そうだった。 おかげでエアコン代が高くついてるんだった
初校と再校、第三校で空気が違ったら、 同じデータでも違う仕上がりになりますからね
リカラートーク11でも言っているように、 空気の状態を保つことは インクや紙にとってとても大切なんだ
ですから、例えば誰かがドアを開ければ 見なくても分かります
えっ、そうなの
それと朝、部屋に入ったとたん、 いつもと空気が違っていたら、アレッて感じますね。 そしたら温度・湿度を調整します
そこまで空気に敏感になっているんだ
僕たちは、毎日校正作業の予定を立てるんです。 いくつかの作品を並行して刷っていくので、 紙によってインクの乾きやすさの違いとかを考慮して 予定を立てて、1色1色、刷っていくんです
効率よくやっていかなければならないからな
予定を立てる時、そう言えば今日の何時頃、 業者の方が納品に来るなと思ったら、 その時間にシビアな作品の作業がかからないように、 なんとかずらそうとしてますね
それって、業者の方が入ってくると、空気が変わるから?
その通りです
へぇー、私から見ても、すごいこだわり方だ
だって、例えばB全の紙だと、 外に出すと3mmくらい変わってしまいますから
そうだね。色校正の品質は、 どこまで厳密に空気を管理できるかがポイントになってくるけど、 今の話を聞いて、とても安心したよ
ありがたきお言葉~